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谷 充展のブログ

ある時、不意に胸を衝く言葉たち。そういうものが、どこかに隠れている。そんな場所。

列車

サンティアゴは雨。

列車の窓から

外を見る。

 

雨に濡れた山肌の灰色と

木々の緑

そして深い谷を流れる

川の水。

 

その景色を眺めながら

遠く故郷の顔を想う。

哀愁の色が

辺りを覆う。

 

マルメは朝霧。

駅のホームで

発車の案内を聞く。

 

カフェの話し声と

スーツケースの足音

そして眠たそうな

猫の鳴き声。

 

混じり合った音を聞きながら

声にならない声を聴く。

 

靄の向こうから

列車が来る。