谷 充展のブログ

ある時、不意に胸を衝く言葉たち。そういうものが、どこかに隠れている。そんな場所。

往生際の悪さについてと、セカンドレイプの構図

リーガの最終節、デポルの試合だけ延期になり、残留争いの他2チームは首尾よく勝ち点を積み上げ、結果試合をすることなく2部Bへの降格という結末。クラブは法的措置も検討と公言してはいるが、とは言え結果は覆らないのだろう。
 
とすぐに諦めモードになるのが、自分の良いところなのか悪い癖なのかはわからないけれども、当事者として、最終節は全て再試合にすべきだとか、「もう他は済んだからしゃーないやん」とせず、「自分・自分たち」から出発して考え、「公平性」を目指して戦う姿勢を示した首脳陣には、このところ考えている「社会と自分」あるいは「世間と自分」ということに関して、一つの実践例を見せてもらったように思う。
 
すでに消化されている他の10試合について、「最後の2節、昇格降格が絡む試合は同時刻開催が原則であり、全部再試合にすべきだ!」なんてコメントを読むと、いちサポーターとしても、「そんなんよぉ言うわ、できるわけないやろ」と突っ込んでしまったのだけれど、よくよく考えてみると、そういう原則を曲げて他10試合を開催するという判断を下したリーグ・協会の瑕疵を訴えるということは、論理的に「(何かがかかっている試合は)全部やり直し」しかないよな。それを、「他のクラブはもう42節消化してしまって、再試合にすると体力的に不公平になる」だとか、色々理由をつけて自己反駁することはいくらでも出来るのだけど、そうはせずに、粛々と主張すべきを主張していることに、敬意を抱いた。
 
もちろん、最初からそういう順位で最終節を迎えた方が悪いのだといえばそうだし、今シーズン、特に前半戦は醜態を晒し倒していたので、降格という結果そのものは半ば予想通りと言ってしまっても過言ではない。あくまでも、いちサポーターの見解として。
 
しかし、ここからは、こじつけ・飛躍・その他なんとでも言ってもらって構わないが、この「最初からそういう順位で最終節を迎えた方が悪い」という理屈を外野が言うのは、筋が違う話だと思う。そしてこれは、僕にとっては、男性と2人きりで食事に行って、そのまま望まない性交渉を持つことになった女性に対して、(男女関係なく)周りが「そういう場に行く方が悪い」というコメントでもって、セカンドレイプにおよぶのと、同じ図式に見える。
 
我が愛するデポルの降格について、さすがに一言書いとかなと思って書き始めたものの、まさかこういう結論になるとは思いもよらず。やはり、考えをまとめながら文字にする作業は大切だと思った次第。